横浜市立大学付属 市民総合医療センター(市大センター病院)総合周産期母子医療センター 産科/妊娠/出産

病棟のご案内

総合周産期母子医療
センター(9-1,9-2病棟)
のご案内

産科病棟には、妊婦さんやお産後のお母さんや赤ちゃんが入院しています。入院中の妊婦さんやお母さん達がどんな入院生活を過ごしているのかご紹介します!

妊娠中の入院生活

妊娠中に管理入院が必要となった場合、基本的には9‐1病棟もしくは9‐2病棟に入院となります。切迫早産や多胎妊娠、合併症を抱えている方など入院理由は様々ですが、日々赤ちゃんの健康状態を確認したり、お母さんに必要な治療を行ったりします。入院生活に不安もあるかもしれませんが、みなさまに寄り添ったケアを行えるようスタッフ一同心掛けております。

入院中の写真

お産

分娩時には夫立会分娩を積極的に行っています。陣痛が来ているときにお母さんを励まし、一緒にマッサージや呼吸法を行い、赤ちゃんの誕生を2人で迎えることで、家族の絆が深まり、これからの育児に対する心構えもできてきます。 無痛分娩や計画分娩は医学的に必要がなければ行っておりません。帝王切開、経腟分娩の会陰切開も必要な方のみに行います。 またお母さんと赤ちゃんの状態に合わせて、skin to skin contact (早期母子接触)もできるだけ行っております。出産後早期の肌と肌の触れ合いは常在菌の移行、赤ちゃんとお母さんの心の安定、赤ちゃんの呼吸、循環、体温などの安定に効果があります。また分娩後早期からの授乳はその後の母乳育児によい影響を与えると言われています。お母さんと赤ちゃんの状態が落ち着いていれば、帝王切開でも手術室においてもskin to skin contactを行っています。

施術中の写真

産後の入院生活

お母さんと赤ちゃん、ご家族が楽しく安全に育児に取り組んでいけるようお手伝いをしています。 入院中から赤ちゃんと一緒に過ごしながら、授乳、おむつ交換、沐浴などの練習をし、赤ちゃんとの生活に慣れていきましょう。

赤ちゃんの写真

NICU病棟のご案内

私たちは、予定日より早く産まれたり、病気をもって産まれたりした赤ちゃんたちの成長・発達を支えるケアを行っています。
そしてご家族が絆や愛情を深めることが出来るように、カンガルーケアやきょうだい面会を取り入れ、24時間面会を状況に応じて可能としています。
スタッフの1/3が助産師であり、母乳育児のお手伝いを行っています。

NICUの写真

NIDCAP

NIDCAP(Newborn Individualized Developmental Care And Assessment)とは新生児個別発達プログラムと評価プログラムです。
当NICUでは、赤ちゃんとご家族に、より優しいケアの環境の提供を目指し、2014年に赤ちゃんとご家族のケアに携わる専門家としてNIDCAPプロフェッショナルに看護師2名が認定されました。
赤ちゃんのそれぞれの行動の意味を読み取り、赤ちゃんが何を求めているか、どのようなケアを必要としているか、赤ちゃんの視点から考えたケアプランをご家族と医療者と共有し、ご家族にも積極的にケアに参加していただいています。

NIDCAPの写真

カンガルーケア

カンガルーケアとは、カンガルーのお母さんがおなかに赤ちゃんを入れて育てるように、早産の赤ちゃんたちをお母さん、お父さんの胸の上に包んであげる抱っこです。
赤ちゃんはおむつ一枚でお母さん、お父さんの肌に直接触れるように抱っこをするので、赤ちゃんの体温も保たれ、また呼吸が安定するなどの利点があります。
赤ちゃんとお母さん、お父さんとの良いスキンシップの時間でもあり、赤ちゃんへの愛着が形成されると言われています。
当NICUでもカンガルーケアを取り入れています。もちろん、お父さんやごきょうだいもできます。

カンガルーケアの写真

きょうだい面会

当NICUでは、
(1)きょうだいが赤ちゃんを家族の一員としてスムーズに受け入れられること
(2)両親が抱える精神的負担を軽減できるようにすること
(3)赤ちゃんを家族全員で見守り絆を深める事ができること
を目的とし、きょうだい面会を行っています。
他施設では感染予防などの点で行なっているところはほとんどなく、中学生以上の比較的年齢の高いきょうだいに、ガラス越しに面会しているのが一般的です。しかし、当NICUでは赤ちゃんの出生時からの家族の一員として成長に関わることが重要であると考えています。

面会方法は、
(1)2歳以上のきょうだいの予防接種の状況などを医師が確認します。面会当日は健康状態の最終確認を行います。
(2)(1)をクリアしたら両親が付き添ってNICUに入ります。
(3)年齢によっては、抱っこや両親とともに育児に参加していきます。

きょうだい面会の写真
きょうだい面会の写真

当院では2000年の開院から現在に至るまできょうだい面会を行ったことによる感染を起こしていません。
きょうだい面会を実際に行ったご両親から、「赤ちゃんに合ってかわいいと頭をなでたりする様子をみていて、とてもうれしく思い、安心しました。」「退院後、赤ちゃんをかわいがってくれます。」といったお話を聞くことができています。入院中にこのような体験をすることは、ご家族の絆を深める上で、とても有意義なことと考えています。
これからもできる限りご家族にとってやさしい環境づくりを頑張っていきたいと思います。

退院前の親子同室

退院が近づいてくると、ご両親に赤ちゃんをお家に迎える準備をしてもらいます。NICUに入院している赤ちゃんはお母さんとお父さんと離れて生活しているので、赤ちゃんの退院はうれしい反面、不安もあると思います。
当NICUではお家に帰ってからも安心して育児が出来るように一晩一緒に過ごしてもらうお部屋があります。

退院前の親子同室の様子

NICUの行事など

7月は七夕飾りに願いを書いた短冊を下げ、赤ちゃんたちの成長を願ったり、12月に入るとクリスマスツリーを飾り、病棟スタッフがサンタクロースに扮してクリスマス会を開催するなど、季節に合わせた行事を行っています。

クリスマス行事の様子